津軽三味線 山中信人 HP (津軽三味線奏者・津軽三味線教室講師)

新のぶひとり旅2011年5月、6

11年6月30日 東京・港区
今日は南青山「曼荼羅」での「A Live with 和太鼓」に出演です。今回の企画は和太鼓奏者の小泉謙一君の企画で、和太鼓3チームによります対バン形式ライブで2チーム目の「電鼓三(デコサン)」というユニットで出演しました。「電鼓三」ですが、今回初めて組んだユニットで、以前より存在した和太鼓の響道宴さん、電気フリカケの酒井崇さんによる「電鼓deco(デコデコ)」というユニットに私が参加して「電鼓三」になった訳でして、要するに電気フリカケの「電」、和太鼓の「鼓」、三味線の「三」が合わさり「電鼓三」です。決して「デン子さん」ではございません。平均年齢38.333……歳。今回の企画は「若手奏者育成企画」らしいのですが若手じゃないですよね〜。いつまでも精神年齢は若手ですが……。さて1グループ目の壱芸一座の皆さんは正真正銘のフレッシュなグループで爽やかで力強い演奏を、2グループ目のオヤジバン……いやいや電鼓三は老獪な感じ、メインの小泉君リーダーバンドで私も参加経験のあるBB弾は引き締まったイイ感じの演奏で、3グループとも良い個性が出た素晴らしいライブだったと思います。オマケにBB弾のアンコール曲「サムライ」に私も参加させていただきとても楽しかったです。さあオヤジバン……電鼓三も負けないぞ〜。(写真は会場の曼荼羅です。センターの女性はシャッターチャンスに姿を現した響さんの奥様でした)


11年6月27日 埼玉・上尾市
今日は三井公民館ホールでの津軽三味線演奏です。上尾市内の三井住宅にお住まいの方々のグループ「いずみの会」主催のソロ演奏会です。本日の会場も我が家から車で20分位でしょうか。近いですね〜。でも上尾でのソロ演奏は初めてです。長年、タキオバンドでお世話になって地方ばかり公演に行っておりましたので、ピン芸人になって近場のが多いでしょうか(知名度がなさ過ぎて遠方からは呼ばれないと言うのが原因ですが……)。さて演奏会ですが50名位のお客様にノーマイク演奏という私にとって一番演奏しやすいスタイルです……が、あいにくの雨で三味線の音が少し湿り気味でしょうか。この時期仕方のない事ですが三味線の音色って本当に湿度に影響します。でもまあこれも環境に影響する生ライブの音色という事で低音の心地よい音色をお楽しみいただけたのでは(物事ポジティブに)。終演後、お客様と楽しい会食をし、いずみの会の方々に温かく見送られて帰宅……という訳にはいかず、川崎市溝の口に2時間かけてお稽古に行くのでありました。(写真はアットホームな開場前の演奏会場です。)


11年6月25日 埼玉・北本市〜神奈川・横浜市
今日は昼間は「北本9条の会発足5周年つどい&総会」ゲスト出演、夜は横浜で「ミュージック&ダンスライブ」ゲスト出演です。昼間の会場「北本コミュニティーセンター」は私が以前住んでいた家から徒歩1分位の場所で、10年くらい前健康診断に来た事がありました。ひじょうに懐かしいのですが古い建物のため、エアコンが効かないそうで……。幸い本日は曇りですが昨日の38℃越だったら大変な事になっていたでしょう。さて本日の進行ですが、一部アトラクション(津軽三味線、地元よさこいチームの舞)、二部総会……普通は逆の感じがしますがこれは私のせいであります。終演後すぐ横浜鶴見に移動しなければならずこの様なタイムスケジュールに。そのため出演はトップバッター、終われば駅にダッシュです。主催者の皆様お気遣いありがとうございました。さあダブルヘッダーの鶴見での演奏会ですがこちらは一部がタップダンスの発表会、二部は津軽三味線&和太鼓&キーボードの演奏にハウスダンス&タップがセッションするという昼間とは間逆の趣旨と構成。初めて拝見するタップの発表会は面白かったですよ〜。靴の音が心地よかったです。よさこいソーラン、ハウスダンス、タップダンスといろいろな踊りと関わり合った一日でした。(写真は昼間会場の北本コミュニティーセンター、夜会場のダンスホールニュートーヨーです。全く違う雰囲気)


11年6月15日 東京・武蔵野市
今日は「吉祥寺STAR PINES CAFE」での和太鼓奏者小泉謙一君リーダーバンド「BB弾」ライブにゲスト出演です。BB弾は和太鼓、篠笛、ベース、ビブラフォンの和洋楽器によるバンドで、今回篠笛の山田路子さんがお休みということで、3名のレギュラーメンバーにワタクシが津軽三味線で参加させていただきました。小泉君とは歳が1つ違いで15年以上の知り合いですが他の二人とは初共演。またお二方とも歳が10歳位若く、何とも自分がいつの間にかジジイになった気分。でもこのお二方が歳に似合わず上手いのですね〜。バリバリのパワーとテクニックを兼ね備えたベーシストの頓所謙士君、繊細な音色で可愛らしいビブラフォン福田葉亜都さん。どちらもリズム感がイイしオマケに人間性も素直。この様な若い方々を引っ張っている小泉君も貫禄タップリの見事な演奏です。良き兄貴分でしょう。さて昨日は邦楽界の凄い方々の中での緊張する演奏。本日はパワフルな若い方々に囲まれての楽しい演奏。まったく間逆のステージ内容ですが両日ともとても勉強になりました。(写真はセッティング中のステージです。なんだか大太鼓が満月見たい……)


11年6月14日 東京・新宿区
今日は四谷区民センターでの「東日本大震災復興支援邦楽チャリティーコンサート(西潟昭子先生の呼びかけによる洗足音大の仲間たち)」出演です。津軽三味線教室の生徒さん8名と合奏で出演しました。私自身、普段合奏をあまりやらないので出番前はなんとなく不思議な緊張感に。1人だとどうにでも展開できても8人だと難しい〜。そうです。私は生まれながらの子分肌でリーダーとして大人数を引っ張るのが苦手なタイプ。そんな人間がセンターで掛け声をかけて演奏するのですから教室の生徒さんもさぞや大変だったでしょうね〜。でも演奏は良かったと思いますよ〜。テンポも安定して崩れることもなかったので。またやりたいな〜。これから合奏も企画していきます。さて今回感じた事は同じ和楽器でも邦楽界と私が育った民謡界はいろいろなシステムが違うという点でしょうか。転換一つにしてもお箏屋さんが走り回って大変そうでした。民謡にはお箏が入りませんものね。また楽屋では鼓と大皮の管理も大変そうで鼓は湿気を与え、大皮は電熱器で乾燥させたり。貴重な体験ができた一日でした。まだまだ知らない事がたくさんあるな〜。(写真は迫力満点ズラリと並んだお箏です。民謡会ではありえない光景ですね。同じ和楽器なのに)


11年6月11日 埼玉・鴻巣市
今日はクレア鴻巣小ホールでの鴻巣アーティスト応援コンサート「オーヴァー・ザ・レインボー」出演です。鴻巣市にゆかりのある若手演奏家による毎年恒例のコンサートです。鴻巣市と言えば家内の出身地ですし、三味線教室もクレア鴻巣で開講しておりますし、自身の演奏会も毎年開催しておりますので、私もすっかり鴻巣関係者でしょう。またこの企画のチラシを頂いた時、出演者のお名前に「チェロ中田英一郎」「バイオリン中田理奈」の文字が……、お二方とはタキオバンド等を通じ10年来の知り合いでございます。そう言えば中田英一郎さんは鴻巣市のご出身で鴻巣市に超ゆかりのある方。でも不思議なのは今年で7回目のコンサートにたまたま一緒の回で出演になった事でこれも縁でしょうかね〜。意外なのは10年以上お付き合いしているのにお二方の本業のクラッシック演奏を初めて聴いたことでしょうか。とても良かったです。まあお二方も私の紋付袴姿での演奏が初めてだったそうで、10年来にしてお互い新発見です。さて演奏会ですが、私以外の方々はクラッシック、私だけ和楽器……なんだかフランス料理のフルコースにマグロ丼が入っているみたい……。(写真は中田夫妻です)


11年6月3日 埼玉・越谷市
今日は越谷市の「イオンレイクタウンKaze1階翼の広場」での津軽三味線演奏です。レイクタウンと言えば日本一の規模を誇るショッピングモールで以前より一度行ってみたかったのですが、仕事で行く事になるとはありがたいですよね〜。ワクワクしながら会場入りしました。サウンドチェックも私一人の出演ですので5分位で終了。本番まで店内見学に出ましたが……広いです。お店の端から端まで片道20分、行って帰って40分程かかりました。それが3階建てですから単純に考えて全部のお店を歩きながら見ようとしても3往復で180分、気になるお店をチェックしながら1日掛りでしょう。とんでもない大きさです。さて本番20分前に控え室に戻り、着替えて演奏に挑もうとした時、三味線の皮に小さな1ミリ程の穴を発見……。幸い演奏には影響がなく無事ステージが終了しましたが、演奏中はそこから皮が破けるのではないか冷や冷やものでした。なんせ三味線弾きは私一人で、替えの三味線もありませんので。急遽帰りに三味線屋さんにおじゃましてふさいでもらいましたが、長い演奏人生いろいろな事がありますね〜。(写真は本日のステージを2階から撮りました。レイクタウンは一日遊べますよ〜)


11年5月29日 東京・中野区
今日は中野区のライブハウス「オルガンジャズ倶楽部」にておこなわれた「ダンス+音楽たのしいの◎んだふる」出演です。「踊って民謡」でお世話になっている舞踏家の岡佐和香さん、ピアノの清水一登さん、ダンサーの坂田有妃子さんとの共演です。天気は雨……久しぶりに雨男復活……と言いたいところですが梅雨ですので……。さて本日は打ち合わせやリハーサル無しの完全即興ライブ。初参加の私には何が起こるか演奏するまで分からないという和楽器の世界ではありえない感じでしょうか。アッという間に本番スタートで清水さんのピアノ演奏から岡さんのサツマイモを使った表現が始まり、私の演奏が加わり、坂田さんの踊りが入りまして1部が終了です。ちなみに私は演奏中目を閉じているので坂田さんが参加された事に気がつかず、「アレ!会場の空気が変わったな」と思って目を開けると坂田さんのパフォーマンスが始まっておりました。2部は力の続く限り即興演奏。曲間やトークなんてございません。一曲約40分という感じでしょうか。私には初めてづくしで最初は少し戸惑いましたが実はこういうライブやりたかったんですよね〜。まさに普段から私が心掛けているテーマ「命を削る演奏会」で、私以外のお三方に「芸術とは何か?」を問われ、教えられたライブでした。大変勉強になりましたよ〜。(写真は会場のオルガンジャズ倶楽部です)


11年5月24日 東京・文京区
今日は後楽園ホールでおこなわれた「初代タイガーマスク佐山聡創建武道掣圏第一回武術大会」での和太鼓&津軽三味線の演奏です。和太鼓奏者響道宴さんと共演です。昨年10月に続いて2度目の演奏です。なぜ?2度目なのに第一回大会か?、前回は第零回大会でしたので。さて子供の頃からプロレス好きの私にとって、タイトルの「佐山聡」という名前を見ただけで興奮してしまうこのお仕事は、家内から言わせれば仕事ではないそうで。まあ朝からニヤついておりましたから。私の役目は、オープニングや休憩明け、エンディングに和太鼓と即興演奏する事に加えて、重要な役割として「着物姿のラウンドガールがスポンサー名の垂れ幕を持ってリングを一周する時のバックミュージックを三味線で奏でる」というのがあります。計六回あり、ずっとアドリブで演奏していてもな〜。ということで、事前に練習してきた「アニメタイガーマスク」のテーマ曲を三味線で弾いたらお客様に大変大きな拍手をいただきました。これでもリングサイドにいる佐山さんご本人を目の前にして結構緊張したんですよ〜。興行終了後には佐山さんから「三味線でタイガーマスクのテーマ良かったよ」と言っていただき感無量でした。あ〜長く三味線を弾いてきて本当に良かったです。響さんも居合いに合わせて素晴らしい太鼓を叩いておりましたし、とても楽しいお仕事?でした。(写真は武道掣圏用八角形の特別リングです。詳しくはこちらのサイトをどうぞ)


11年5月21日 東京・港区
今日は六本木のライブハウス「ソフトウィンド」での津軽三味線&和太鼓ライブです。和太鼓奏者響道宴さんに加え急遽ハウスダンサーのケンジさんも参加してくれました。いつも大宮カフェランプでおこなっているライブの初の東京進出でしょうか。「いろいろなジャンルの音楽が楽しめるライブハウスにしたい」というハートの熱いオーナーからメールをいただいたのは震災前の3月上旬。邦楽関係のライブは何度かおこなった事があるそうですが、我々は和楽器の世界でもかなりアウトローな立場で、なおかつハウスダンサーがゲストとなると……。でもあえて1部は正調民謡の三味線演奏や解説、和太鼓の独奏などを構成に加えて、シッカリ和楽器の演奏をしました。しかし2部はいつもの即興バトルライブ突入。ケンジさんは倒れるくらい踊り、響さんと私は命懸けで演奏しました。節電中の暗い六本木でしたが、お客様もノリノリでなかなか熱いライブだったのではないでしょうか。あとでオーナーから「次回もお願いします」のメールをいただいたので、またぜひ開催したいです。さて帰宅ですが六本木の街に外国人が少ないような……これも震災や放射能の影響でしょうか。負けないぞ〜日本は。(写真は響さん(右)、ケンジさん(中央)とです。私の衣装は先週尺八奏者の小濱君に「可愛すぎませんか?」と言われた赤のベストです)


11年5月19日 埼玉・加須市〜北本市
今日は私自身観光大使を務めます加須市の商工会女性部定時総会アトラクションにて津軽三味線演奏をさせていただきました。朝から晴天ですっかり季節は初夏ですね〜。もう半袖で十分です。さて本日の演奏ですが、商工会女性部の部長さんは私が若い頃からとてもお世話になっている方で、もう10年以上のお付き合いでしょうか。何かと気にかけてくださり、また私の演奏会にはお知り合いの方とお越しいただいたりといろいろと助けてもらっております。今回の演奏ご依頼も震災直後でしたので、自粛ムードでキャンセル続きの中、「演奏してもらえますか?」のお電話には涙が出るほど嬉しかったです。多分一生忘れないと思いますよ〜。私にとっては加須市のお母さんでしょうね。さて演奏ですが女性部と言うからにはお客様は女性の方ばかり。なんだかちょっと照れくさいな〜という感じで演奏終了。夜は義父の会社の送別会で演奏でしたが、こちらも社員の9割は女性で、なんだか女性に囲まれた一日でした。


11年5月14日 東京・荒川区
今日はいつもマイ三味線の皮張り等でお世話になっております「三味線かとう」さん2階のライブハウス「ちとしゃん」での津軽三味線&尺八演奏会です。尺八奏者小濱明人さんと出演です。いや〜まさか店舗の2階にライブハウスを作ってしまうなんて……。エレキ三味線やサイレント三味線などの開発で業界を開拓、活性化してきた三味線かとうさんならではですね〜。まさにパイオニアです。さてこちらの会場は50〜60人の客席があり、当然目の前にお客様が座る感じで、なんだか昔の「渋谷ジャンジャン」のような雰囲気です。ステージは三味線の鳴りも抜群に良く(三味線屋さんのライブハウスですので、三味線が鳴らないと……)、演奏していても楽で素晴らしいことです。また演奏途中に建物横を走る都電の音が「ガタンゴトン」と、これもイイ感じですよ〜。荒川区ならではの情景でしょう。小濱君の尺八と都電が凄くマッチしてましたし、尺八の音も良かったな〜。まあ小濱君は上手いのでどこで聴いてもイイですが……(極端な話、二人でリハする赤羽のカラオケボックスでもイイ音です)。楽しいライブでした。(写真はステージから見た「ちとしゃん」です)


11年5月4日 青森・弘前市
今日は毎年弘前市で開催される「第30回津軽三味線全国大会」です。「唄付け伴奏部門(課題曲津軽じょんから節)」、「A級」に出場しました。一昨日夜に埼玉を車で出発、道中休みながら前日午後弘前到着、ホテルに一泊し大会に出て、終了後帰宅の強行スケジュール。オマケに一人旅です。まあ一人運転は大変ですが、気は楽ですね〜。さあ当日は朝早く目が覚めたため、どうせならと朝7時から桜満開の弘前城を見学。さすがは桜の名所で早朝にも関わらずたくさんの花見客で賑わっておりました。さて午前中は「唄付け」部門出場です。じょんから節の「旧節」「中節」「新節」「新旧節」の中からあらかじめ好きな節を選べるシステムで、多分「新節」で出る方が多いと思い、あえて「新旧節」で出場、緊張しましたが無事演奏終了。結果がロビーに張り出され緊張しながら覗いてみると……「優勝山中信人」やりました〜。地元の大会で私の伴奏が評価された嬉しさに感動しました。なんせ優勝は20年前のB級優勝以来ですので。当時16歳、現在36歳。中学出たての子供だったのに、今は中学1年の子供を養っているわけですから。さてさて今度はA級戦。演奏前に唄付けの結果が判ったためモチベーションも高い上、少し落ち着いた演奏ができたのではと思います。結果は「3位」。まあ優勝の柴田君は4度目、2回目の2連覇。準優勝の葛西君は地元出身で未来の津軽を背負うお二方とも素晴らしい奏者ですので(言い訳です)。さあ帰りは山田千里先生の仏壇にお線香を上げさせていただき、修業したライブハウス山唄に寄り、一人気楽に家路につきました。東北道長いですな〜。(写真はロビーに張り出された唄付け部門の結果です)